マイクロソートと着床前診断にはどの程度の差があって、どちらが良いでしょうか?
産み分け確率と手軽さ、費用などを比較してみましょう。
マイクロソートと着床前診断の産み分け確率
マイクロソートの産み分け確率は全体で93%程度。
男女の産み分け確率は女の子で93%、男の子で82%。
もちろん産み分けゼリーやパーコール法と比較すれば十分高い数値です。
対する着床前診断は98%程度と言われていて、やはりマイクロソートよりも高い数値です。
染色体検査、遺伝子検査をしてから体外受精をするので、男女の産み分け確率も同程度になります。
着床前診断はもともと、染色体や遺伝子の異常が原因となる流産を予防したり、ご夫婦にある染色体構造異常や遺伝子異常が赤ちゃんに遺伝することを防ぐ目的の検査方法です。
この染色体検査の過程で赤ちゃんの性別がわかりますが、男女産み分けが目的の着床前診断は日本では基本的に認められていません。
マイクロソートと着床前診断の手軽さ比較
着床前診断のハードルはとても高い
着床前診断は、主に不妊治療に用いられる方法で、染色体や遺伝子の異常が原因となる流産を予防したり、ご夫婦にある染色体構造異常や遺伝子異常が赤ちゃんに遺伝することを防ぐことが目的です。
検査だけでなく採卵、体外受精も行うため、夫婦で何度も病院に通わなくてはいけません。
多くの病院が所属している日本産婦人科学会は、男女産み分けが目的の着床前診断は認めていません。
ただ、日本で全く着床前診断ができないわけではありませんが、着床前診断を診療してくれる病院が限られるため(主に東京などの大都市)、地方の方にとっては病院までの交通費や宿泊費等の出費や時間も取られてしまいます。
また、日本産婦人科学会で夫婦ごとに本当に必要なのかを審査されるため対象が限られ、その審査期間も2ヶ月~3ヶ月以上かかってしまいます。
マイクロソートは手間がかかる?
マイクロソートは専門の施設に持ち込んでもらって冷凍保存した精子を、メキシコまで空輸して精子のDNAの量を調べることで精子の性別を識別して、また冷凍保存されて日本に帰ってきた精子を、自分で解凍してシリンジを使って注入します。
そのため、排卵日などを計算するタイミング法と一緒に行う方が妊娠の確率は上がります。
タイミング法とシリンジでの妊娠確率は、自然妊娠と同程度といわれています。
タイミング法とは
妊娠確率がもっとも高い排卵日を予想して性交渉をもつ妊娠方法のことです。
人工授精を選択した場合も、このタイミング法にしたがって排卵日におこなうことがポイントとなります。
個人差がありますが一般的に、排卵から約14日後に月経がはじまるため、生理周期が28日の方の場合は月経がはじまった日を1日目と数えると、約14日目が排卵日になります。
妊娠するには、女性の排卵がおこったとき卵管内に精子がある必要があります。
そのため、排卵日を見極めることが妊娠にはとても大切になるのです。
マイクロソートと着床前診断の料金比較
マイクロソートは検査回数による価格です。
・1回分キット:44万7,000円(税別)
・3回分キット:64万2,000円(税別)
分類した精子を自分で注入するため、失敗してしまうことも考えると3回分を考えていた方が良いでしょう。
対する着床前診断は、検査費と治療費で300~500万円前後といわれています。
このように高額になるのは、着床前診断の費用以外に採卵、体外受精、その後の胚移植費用などが必要となるためです。
アメリカなど海外に渡航して着床前診断を受ける場合には、これに加え海外渡航費や滞在費といった金額も加算されます。
マイクロソートと着床前診断に比較まとめ
着床前診断は、確かに産み分け確率が98%程度と高確率ですが、
300万円~といった費用や、診察や検査に何ヶ月もかかり、病院へ何度も通ったりする手間を考えた場合、割に合うのか?がちょっと疑問に思ってしまいます。
マイクロソートの産み分け確率は全体で93%程度で男女の産み分け確率は女の子で93%、男の子で82%。
その分費用は約64万円で、精子を専門施設に持っていくだけで、他に通院の必要はありません。
この産み分け確率と費用の差が、見合うのか?がマイクロソートか着床前診断にするかの違いでしょう。